ロックダウン中のニューヨークで感じた日本人の助け合いの精神。営業規制のかかった日系レストランを守るために奮闘する強い絆

こんにちは!ニューヨークでコリビング(Co-living)ビジネスを展開する「Crossover」が提供する、起業家支援プログラムに参加している増澤望美です。


今回の滞在で強く記憶に残ることになったのは、新型コロナの影響により短期間で様変わりしたニューヨークの状況。日本人が経営する飲食店も、その影響を受けました。


わたしが実感したのは、大変な状況下、giveする精神を持ちつづける飲食店の想いと、その飲食店を守ろうと助け合う日本人の絆でした。


突然発表された閉鎖命令。多くの飲食店がテイクアウト、デリバリー開始へ

新型コロナの感染急増により、ニューヨークの飲食店を取り巻く環境は、短期間で大きく変わりました。


日系レストランも、次々に営業をテイクアウト、デリバリーへと切り替えていくことに。


市内のすべてのレストランやバー、カフェにたいして、営業の大幅自粛を求める方針が明らかにされたのは2020年3月15日。テイクアウトやデリバリーのみ営業可能と発表されました。


措置が開始されたのは発表からたった2日後の、17日午前9時。もともとテイクアウトやデリバリーを行なっていなかった店は、次々とサービスを始めていきました。


店頭のイスが片づけられ、飲食スペース部分にお客さんが入らないようテープでぐるぐる巻きにしたマクドナルドや、人がおらず店内が真っ暗になったレストラン。


今まで見たことのないニューヨークへ、たった数日間で変わってしまったことに、呆然としました。


わたしも動揺していましたが「日系レストランのために、とにかく微力でも、今自分にできることをしよう」と考え、食事はすべて日系の飲食店が提供するテイクアウトやデリバリーを利用しつづけました。


大変な状況下で日系レストランが見せた、giveする助け合いの精神

混乱していたはずの飲食店がまず見せたのが、自らgiveする姿勢


いくつもの飲食店が店内での営業停止後すぐ、フリーミール(無償の食事)の提供を行なっていたのです。どのお店も「この困難な時期をみんなで乗り越えていこう!」というメッセージ発信していました。


実際にわたしも、ソーホーにある本格和食レストラン「ひろ久」さんのフリーミールをいただきましたが、内容はビックリするほど豪華。新鮮なお刺身や巻物、一品料理などたくさん入っていました。


先の見えない状況の中、周りの人の健康を気遣い、食料を無償で与える行動力。これにはほんとうに驚きと尊敬の念しかありません。


日系レストランを守る!助け合いのため積極的に行われた情報共有

そのような状況下で感銘を受けたのは、お互い助け合って生き残っていこうとする飲食店、そしてそれを支えようと奮闘する、ニューヨークにいる日本人の強い絆でした。


たとえば、フリーミールを提供してくれた「ひろ久」さんが渡してくれたのは、テイクアウトやデリバリーを行なっている日系レストランの一覧表。


名前とHPアドレスが載せられていたその紙には、「ニューヨークすべてのレストラン事業者で助け合おう!」という手書きのメッセージが書かれていました。


その紙から感じたのは、仲間とともに助け合ってこの困難を乗り越えようとする、強い意志とつながりです。

その後も、営業している日系レストランの情報は、口コミやSNSを通して日ごとに共有されていくようになっていきました。


ニューヨークのロックダウンにより実感することになった、日本人同士の強い絆。日系レストランを守ろうとする人たちの一体感に、わたしも勇気づけられました。

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