NYのシェアオフィス最新事情。イノベーションには多業界・多業種の一流ビジネスパーソン同士のネットワーキングがカギ

こんにちは。Crossoverの起業家支援プログラムで2か月間ニューヨークに滞在していた木村薫子です。


新型コロナウイルスの影響で働き方が大きく変化している今、オフィスのあり方も見直されてきています。リモートワークをする人が増え、各企業はオフィスを縮小し、コワーキングスペースを利用する人が増えるかもしれません。


わたしはNY滞在中に、We Work、Google NY支店、Deloitte New York Officeの合計3か所のオフィスを訪れる機会がありました。


どのオフィスも、多様な人々とネットワーキングがしやすいようになっていること、リラックスして仕事に取り組めるようにとの工夫があり、新鮮だったので、ご紹介したいと思います。


NYでWeWorkやGoogleが積極的に提供するネットワーキングの機会こそ、ビジネスチャンスに?!

わたしは今回のプログラム参加中、CrossoverのオフィスがあるWeWorkというコワーキングスペースを拠点に活動していました。


おどろいたのは、WeWorkが利用者向けにネットワーキングの機会を積極的に提供していることです。


シェアオフィスを拠点に働く会社員、フリーランス、起業家などさまざまなバックグラウンドをもつ人がともに働いているWeWorkですが、仕事中は、なかなか声をかける機会がない……という場合もあります。


ですが、ホリデーシーズンには、すべての利用者向けにWeWorkで小さなパーティが企画され、ふだんなかなか関わりのない利用者と交流できるのです。ジャズの生演奏を聴き、ビールやワインを飲みながら、リラックスした雰囲気で、お互いに仕事の話などをしてコミュニケーションを楽しみます。


また、GoogleのNY支社のイベント後にも、やはり立食パーティが用意されていました。イベント登壇者、企業関係者、大学関係者や出資者などが集い、新たなつながりを構築する機会となっているようです。


わたしはこれらの光景を目にして、NYでは特に、ビジネスパーソンが横のつながりをつくる場が積極的に設けられているということに感銘を受けました。


リラックスして自由な発想を後押しする環境こそ、生産性向上のカギ?!

今や世界中に拠点があるWeWorkですが、もともとはNYから始まりました。オフィスにはビールサーバーやコーヒーマシン、冷蔵庫やキッチンなどが併設されています。


仕事時間中、キッチンのオーブンでケーキを焼いている人を見かけることもあります。なんと、朝からビールを飲みつつ仕事をすることもできるのです!(日本のWeWorkだと午後15時以降のみ提供のようです)


GoogleのNY支社には、レゴブロックの世界をかたどった遊び心溢れるカフェテリア、卓球台やビリヤード台、バスケットボールゴールが並ぶ広々とした運動スペース、社内を移動する際に自由に使えるキックボードなどが備えられていました。


ロックフェラーセンター内のDeloitte New Yorkオフィスでは、グミやキャンディ、チョコレートサーバーが設置されていました。もちろんドリンクも飲み放題で、カフェラテやカプチーノ、ココアなど豊富な種類が揃っていました。


それぞれのオフィスに共通していたのは、窓が大きく開放的で、ゆったりと座ることのできる大きなソファがあること。特にロックフェラーセンターからのエンパイアステートビルと共に望むNYの夜景は、仕事で疲れた従業員の癒しともなっているのかもしれません。


以上のように、仕事の合間に適度な気分転換ができるよう、ゆったりと座りながらお酒を飲み、甘いものを食べ、あるいはスポーツでリフレッシュすることで、生産性を向上させる工夫がされているのです。


会社外のつながりをつくるネットワーキングの機会こそ、イノベーションには必要

日本における仕事に対する姿勢とは、もともと「真面目に」「集中して」「一生懸命に努力をする」ことが美徳とされてきたように思います。


ゆえに、遊び心やリラックスできる要素などは、できるだけ排除した職場が多いように感じます。


また、かつて終身雇用制が根付いていたこともあり、職場内でのつながりは大切にするものの、職場外の人との交流を持つことがなかなか難しい、という状況をよく耳にします。


日本的なオフィスにもメリットはありますが、仕事で発想力豊かにアイデアを生むためには、今回ご紹介したようなNYのコワーキングスペースから、学ぶこともできるかもしれません。


イノベーションは、リラックスしたマインドから生まれることも多いのです。


わたしは実際にNYのコワーキングスペースを使ってみて、リラックスしたいときにソファに移動し、好きなときに好きなだけ、コーヒーやビールが飲めることはオンとオフのよい切り替えになりました。


そして、さまざまな背景をもつビジネスパーソンと交流して、意見を交換することは、新しい発想を得るのに役立ったと感じました。


皆さんがコワーキングスペースなどを選ぶ機会があれば、ぜひ「リラックスできる工夫がされているか」「ネットワーキングなどがしやすそうか」という観点で探してみるのも、おすすめです。

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